2018年7月22日日曜日

【時習26回3-7の会 0714】~「松尾芭蕉『猿蓑集 巻之五〔第14回〕』」「06月24日:「湖東~湖北」日帰りdrive~第4回『伊吹山山頂』を訪れて」「07月12日:国立新美術館『ルーヴル美術館展/肖像芸術‥人は人をどう表現してきたか』→国立西洋美術館『ミケランジェロと理想の身体』展を拝観して」「07月16日:大学弓道部有志同窓会『暑気払い2018 in 豊橋』開催報告」

■皆さん、お変わりありませんか? 今泉悟です。今日も【時習26回3-7の会 0714】号をお届けします。
 今日最初の話題は、今夏8月開催予定の【2637の会 クラス会】開催予定日2日間の参加表明者をお伝えします。
 前号にて経過をお伝えしてから金子T久君から0811(祝土)12()12()OKという連絡があった。
 其処で、12()は、今回昼の開催だけを考えていたが、既に返事を頂戴している、石田君、伊東君、菰田君にも0812()1800分~の都合を聞いてみた。
 その結果が以下の通りである。
 ・0811(祝土)1800分~:石田()、伊東、菰田、金子(T)
 ・0812()1130分~:石田()〇、伊東、菰田、金子(T)△
 ・0812()1800分~:石田()??、伊東、菰田、金子(T)〇、という状況です。
 即ち、開催候補日時の選択肢が一つ増え、3通りの中から決定することにした。
 熟慮中の皆さんも、上記3つの候補日時のご都合をお聞かせ下さい。
 朗報をお待ちしています。

■さて、今日『猿蓑』〔巻之五〕連句集は〔第14回〕目。今回は「夏の部」の第5回目。
「冬〔初時雨〕→夏〔夏の月〕→秋〔きりぎりす〕→春〔梅若菜〕」の全144句の第53句~56句をお届けする。
 では、「夏〔夏の月〕」の連句全36句の第17句目からの4句をご覧頂きたい。

  猿蓑集 巻之五

53 さる引(ひき)(1)の猿と世()を経()る秋の月  ()
 
【意】(前句の僧が寺へ帰る様を踏まえ)猿引は猿とつましい生活をし乍ら歳月を過ごして来た/
 秋の月が貧しい猿引の家を包み込む様にしっとりと照らしている/
【解説】前句の僧侶の侘びた隠遁生活と猿引(=猿回し)のつましい生活を対比させて詠んだ/
 秋()/前句(まへく)との付合(つけあひ)について、『三冊子』()に「二句別に立たる各也。人の有様を一句として、世の有様を付とす」というのは、一句としては、前句は僧、付句(つけく)は猿引と、異なった人の生活を対立させた向付(むかひづけ(2))だが、二句付け合わせると、其処に或る世相が描き出されることを言ったもの。
 幸田露伴も、著書『評釈 猿蓑』で、「僧と猿曳の行合ひたる、何とおもしろし。猿の無心にして人の背上にある、ことにおもしろからずや。一句の仕立柄にて、おのづからに幽なる感慨の潜(ひそ)めるやう聞ゆる処、説破すれば、即ち差(たが)ふ。味はふべし、説くべからず。(中略)芭蕉の月の猿、飛脚の林の鹿よりはおもしろし」と評価している。
(1)さる引:猿回しのこと
(2)向付(むかひづけ):連句の付合(つけあい)手法の一つ/前句の趣向に対立する趣向で付句すること

54 (ねん)に一斗(いっと)の地子(じし)はかる也(なり)  ()

【意】「猿引も年に一斗の些少乍らの地子(じし)を測り定る世なりとなり。前句の世を経るの一語より此句生れたり」(幸田露伴『評釈 猿蓑』)
【解説】―
(1)地子:田租/いまの固定資産税

55 五六本(ごろっぽん)生木(なまき)つけたる瀦(みづたまり)  ()

【意】(猿引たち貧しい人々が住む貧しい町では)水溜りに生木を並べて歩けるようにしている。
【解説】「五六本の生木を漬け置ける小さき水たまりとなり。写実の句、自ずから景趣分明、解を要せず。材木商の圍ひばにはあらじ、山里の農間かせぎに欅樫など漬け置ける小さき潴(みづたまり)にて、此れにも地子のかゝる世なりとなり」(幸田露伴『評釈 猿蓑』)

56 足袋(たび)ふみよごす黑(くろ)ぼこの道(みち)  ()

【意】こんな汚い道にふさわしくない白足袋姿の人が歩いている/みれば足袋は泥で黒ずんでいる
【解説】「此れも理屈の煩はしきに墜ちぬ写実の句なり。黒ぼこの黒き野土にて、江戸にては黒ぼくといふ、壚(くろつち=土へんに盧)なり。黒ぼこの地、やゝもすれば雨上りなど浅き水たまりを生ず、土細かに弱くして、水に腫(はら)み膨(ふく)ればなり。此れの道悪しき済はんとて生粗朶(なまそだ(=細い木の枝を集めて束状にした資材))なんどを横たへ置くこと、村里に時に見る景にして、前句を其儘一転して、其の漬かりたる木の上を歩きたる男の足袋をよごしたる体を伝へる、まことにおもしろし。黒ぼこと云ひ、道といひたる、眼到り意到り手到りたる鮮やかさ流石なり」(幸田露伴『評釈 猿蓑』)と、露伴も芭蕉の力量を絶賛している。

【小生comment
 矢張り、猿蓑は芭蕉俳諧の最高峰に位置づけられる、芭蕉と蕉門俳人に拠る傑作選集である。
 次号《会報》では「夏の部」の第6(通算第15)をお届けするのでお楽しみに!

■続いての話題は、前々々回《会報》から3回に亘って、0624()に、『多賀大社』『滋賀県立安土城考古博物館&安土城天主 信長の館』『安土城跡&摠見寺』『向源寺〔渡岸寺観音堂〕:【国宝】十一面観音立像』『石道寺:【重文】十一面観音立像』『伊吹山山頂』の順で巡って来た日帰り drive の今回はその最終回、第4回『伊吹山山頂』をお届けする。

1450分 石道寺駐車場発〔一般道 1840分〕→
1530分 伊吹山ドライブウェイ入口(料金所)着・発→〔伊吹山drive way 1625分〕→
1555分 伊吹山 drive way 山頂駐車場(標高:1260m)

 山頂へは、西登山course(距離1,000m 所要時間40)、中央登山道course(距離500m 20)、東登山道course(下り専用:距離 1,500m 60)3courseがある。
 そのうち、登りは西登山道か中央登山道になる。
 小生、琵琶湖を見乍ら登りたかったので、西登山courseを選択して、歩く速度を早めて約25分弱で登頂した。

[01]伊吹山drive way山頂駐車場脇にある標高1,260m の標識

[02]芭蕉句碑「そのままよ 月もたのまし 伊吹山」
                  
 松尾芭蕉は、元禄02年秋、5箇月間2,400kmに及ぶ俳諧紀行「奥の細道」を結びの地「大垣」で終えた。
 そして、更に伊勢へ旅立つ迄の2週間程、その大垣の地で旅の疲れを癒した際、この句を詠んだ。
 句意は、「伊吹山は月の力など借りなくても、其の儘で立派な山であるヨ」で、伊吹山の姿の美しさを讃えている。
 猶、此の句碑は、2005(平成17)04月、伊吹山drive way 全線開通40周年を記念して建立された、解説板に記されていた。

[03]芭蕉の句碑にて1

[04]同上2
                  
[05]西登山courseを登り始め200m程登って駐車場スカイテラスを振り返って

[06]西登山course途中から琵琶湖方面を望む(湖上の島は「竹生島」)
                  
 
1618分 伊吹山山頂(標高:1,377m)
 
[07]伊吹山山頂と日本武尊像をback1

[08]同上2
                  
[09]同上3

[10]伊吹山山頂から北東方面をback                                                       
                  
[11]伊吹山山頂から南東方面をback

[12]伊吹山山頂から西方面(琵琶湖・竹生島)back1
                  
[13]同上2


1700分 同所発〔関ケ原IC→名神高速道路岐阜羽島IC→一般道 150km 5時間20分〕

名神岐阜羽島IC→一宮ICが追突事故の為、岐阜羽島ICで高速道路を下ろされ一般道へ
 国道23号線バイパス 幸田IC→幸田芦谷IC が事故の為、幸田ICでバイパスを下ろされ一般道で国道1号線へ

2220分 帰宅

【小生comment
 行き帰りの途上、色々あったが、前日に行かずに一日順延して大正解だった。
 快晴という絶好の天候に恵まれ、多賀大社安土城 信長の館&滋賀県立安土城考古博物館安土城跡&摠見寺渡岸寺(向源寺 観音堂の【国宝 十一面観音立像】)→石道寺【重文 十一面観音立像】伊吹山山頂【日本武尊立像】と見ることが出来た。
 特に、伊吹山山頂からは360度全てを見晴るかすことが出来たことは大変嬉しかった。

■今日続いての話題は、0712()に仕事で上京し、大手町にある取引銀行2行に決算報告をして来た。
 それを終えてから、乃木坂にある国立新美術館『ルーヴル美術館/肖像芸術‥人は人をどう表現してきたか』と国立西洋美術館『ミケランジェロと理想の身体』展を見て来たので、それ等の模様についてお伝えする。

【国立新美術館『ルーヴル美術館/肖像芸術‥人は人をどう表現してきたか』】
[14]国立新美術館入口近くの通路にて
                  
[15]同館企画展入口にて

[16]本企画展leaflet
                  
[17]ヴェロネーゼ『女性の肖像/通称:美しきナーニ』1560

[18]アントワーヌ=ジャン・グロ『アルコレ橋のボナパルト(17961117)1796
                  
[19]アンヌ=ルイ・ジロデ・ド・ルシー=トリオゾンの工房『戴冠式の正装のナポレオン1世の肖像』1812年以降


【小生comment
 本企画展は、Louvre美術館にある肖像の傑作を、古代から19世紀迄の絵画、素描・版画、彫刻等で約110点展示する面白い企画。
 ただ、美しいモノが好きな小生には、興味・関心を引かない作品も少なからずあった。(笑・汗)

【国立新西洋美術館『ミケランジェロと理想の身体』展】
 Leafletには、本企画展について、次の様に記されていた
 Italy Renaissanceの巨匠 Michelangelo Buonarroti(1475-1564)は、彫刻・絵画・建築の各分野で傑出した作品を残したが、Michelangelo自身は自らを「彫刻家」と呼んだ。
 システィーナ礼拝堂(Cappella Sistina)の天井画について、「天井画は私の本業ではないので、時間の浪費です」と父親への手紙に記し、「我は画家にあらず」という心の深い悲しみを謳った詩を友人に書き送っていることからも解る通り、Michelangelo 芸術の神髄は彫刻にある。
 Leafletには、又、「空前絶後!世界に40点しか現存しない Michelangelo の大理石彫刻から、傑作2点が初来日」とsensational な言葉で『ダヴィデ=アポロ』と『若き洗礼者ヨハネ』を紹介している。
 又、1506年 ローマ皇帝Nero(ネロ(37-68))の大宮殿 ドムス・アウレアの近くから出土した『ラオコーン像』を Michelangelo 出土現場で見ている。
 その『ラオコーン像』が撮影可能 corner に展示されていたのも嬉しかった。

[20]国立西洋美術館入口近くの本企画展看板前にて
                  
[21]同館入口近くのエミール・アントワーヌ=ブールデル(1861-1929)『弓をひくヘラクレス』像の前にて

[22]同館入口前にて
                  
[23]同館内企画展会場入口近くにて

[24]本企画展leaflet
                  
[25]撮影OK corner のラオコーン像

[26]同上 前にて
                  
 ずっとラオコーン像を鉛筆社製している女性がいたのでご覧の様な写真となった

[27]Michelangelo『ダヴィデ=アポロ』1540年頃

[28]Michelangelo『若き洗礼者ヨハネ』1495-96年頃
                  

■今日最後の話題は、0716(祝月) 11:30-14:30 豊橋駅近くの喫茶店で、大学弓道部時代の1年先輩4人、同期生7人、1年後輩2人の 計13人が集い「暑気払い」をした。
 気の置けない仲間たちとの楽しい語らいは、時間が過ぎ去ることを忘れさせて予定時間の3時間があっと言う間に過ぎ去った。
 次回は、名古屋で1229()に開催することが決った。

  大学の仲間達との語らひは 余生を照らす道標(みちしるべ)かな  悟空

[29]参加者全員の一覧表

[30]参加者13人全員揃った処で乾杯1
                  
[31]同上2

[32]小生のsnap shot
                  

【小生comment
 此の同窓会の良さは、「昔を懐かしむだけでなく、元気に生きている今をお互い確認出来ることがいいネ」と出席者の一人が話していたことが印象的だった。

【後記】今回は、0708日付《会報》【0712】号でお示しした拙宅に咲いた百日紅の白い花に加え、濃桃色・桃紫の2つの百日紅も咲いたのでお示しする。
 なかなか綺麗デショ! !(^-^)b

[33]左から「濃桃色」「白色(但し、淡い桃色が入っている)」「淡桃色」の三色の百日紅

[34]同上2
                  
[35]同上3

[36]百日紅の前にて
                  

 では、また‥〔了〕

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