■皆さん、お変わりありませんか? 今泉悟です。今日も【時習26回3-7の会 0713】号をお届けします。
08月11日(祝土)18時00分~:伊東・菰田
08月12日(日)11時半~:石田(義)・伊東・菰田、という状況です。■さて、今日『猿蓑』〔巻之五〕連句集は〔第13回〕目。今回は「夏の部」の第4回目。
「冬〔初時雨〕→夏〔夏の月〕→秋〔きりぎりす〕→春〔梅若菜〕」の全144句の第49句~52句をお届けする。
では、「夏〔夏の月〕」の連句全36句の第13句目からの4句をご覧頂きたい。
猿蓑集 巻之五
49 立(たち)かゝり屏風(びゃうぶ)を倒す女子共(をなごども) (凡)兆
【尾】(前句48句「待人入し小御門の鎰」の「待人」を主人として)此処には其の家の女子共が其の人(=主人)を一目見ようと屏風の陰に集まりがやがやしているうちに屏風を倒して仕舞った
【解説】恋/前句へ付いて恋の句/真蹟草稿では「立かゝり屏風をこかすをなご共」/
姫君のもとに通き来た恋人を覗き見んとした女房たちのはしたない様
50 湯殿(ゆどの)は竹の簀(すのこ)侘(わび)しき (芭)蕉
【意】男が入っていった湯殿の後始末として女共が簀子(スノコ)の掃除をしている姿が何処か侘しい(←前句の主人を旅籠に泊った旅の客に転じて詠んだ)
【解説】「前二句、やんごとなき方の忍び歩行と見るを、爰(ここ)には旅の舎りなどの侘びたるにて、女どもの湯殿の見へぬやうにとの心遣ひと見て、屏風を建る其用を付て平生のさまなるべし」(猿蓑付合考)/
簀子は、『源氏物語/末摘花』に出て来る簀子がbaseになっている
51 茴香(うゐきゃう)(注1)の實(み)を吹(ふき)落(おと)す夕嵐(ゆふあらし) (去)來
【意】寂しくなった秋の夕暮れ/ウイキョウの実がパラパラと落ちる
【解説】前句の寂しさ・侘しさを補足した恰好の補足説明
秋〔茴香の實〕/湯殿から眺められる庭先などの景色
(注1)茴香(ウイキョウ):セリ科の多年草/高さ1~2メートル、葉は細く糸状に裂けている(アスパラガスに似ている)/
夏、多数の黄白色の小花が咲く/果実は秋、麦粒に似た卵状楕円形で芳香が強く、健胃薬や駆風薬にし、全草を香料に用いる/
南ヨーロッパ原産で、古くから栽培(『大字林』)
[01]茴香(ウイキョウ)の花
[02]茴香(ウイキョウ)の実
52 僧(そう)やゝさむく寺にかへるか (凡)兆
【意】この寒い中、托鉢を終えた僧がとぼとぼと寺に帰る
【解説】秋〔やゝ寒〕/真蹟草稿は下五「山に帰るか」とある【小生comment】
48句に去来が詠んだ句は、『源氏物語』末摘花の巻の一sceneを詠んでいる。
詠み手、芭蕉・去来の教養の高さを感じる。
次号《会報》では「夏の部」の第5回(通算第14回)をお届けするのでお楽しみに!
■続いての話題は、前回・前々回の《会報》に続き、06月24日(日)に、『多賀大社』→『滋賀県立安土城考古博物館&安土城天主 信長の館』→『安土城跡&摠見寺』→『向源寺〔渡岸寺観音堂〕:【国宝】十一面観音立像』→『石道寺:【重文】十一面観音立像』→『伊吹山山頂』の順で巡って来た日帰り drive の第3回目をお届けする。
以下、時系列にお伝えする。
11時53分 安土城跡発→〔一般道 47km 1時間30分〕
13時32分 渡岸寺〔向源寺 観音堂〕着
【国宝:十一面観音立像】拝顔
[03]渡岸寺〔向源寺 観音堂〕山門前にて1
[04]同上2
[05]同寺山門
[06]渡岸寺(向源寺 観音堂)境内にて1
[07]同上2
[08]【国宝】十一面観音立像1
[09]同上2
[10]同上3
14時10分 石道寺着
[11]石道寺(しゃくどうじ)駐車場脇の道標
[12]石道寺 参道へ至る道
[13]石道寺 案内看板
[14]石道寺 山門傍の紫陽花をbackに1
[15]同上2
[16]石道寺本堂
[17]石道寺 解説板
[18]石道寺 本堂前にて1
[19]同上2
[20]【重文】十一面観音立像1
[21]同上2
[22]同上3
【重文:十一面観音立像】拝顔
15時55分 伊吹山山頂 駐車場へ
【小生comment】
渡岸寺【国宝】十一面観音立像は、「日本で一番美しい『十一面観音立像』」と評される傑作だけあって、小生、今回で3回目の拝顔となるが実に感動的だ。石道寺【重文】十一面観音立像は、湖北では渡岸寺「十一面観音立像」に次いで美しいと小生は思う。此の仏像とは2度目の拝顔となる。
大満足の十一面観音立像との再会の旅であった。
■今日最後の話題は、07月11日(木)に仕事で名古屋へ行った帰り、まだ閉館迄時間のあった名古屋城本丸御殿を見て来た。
今年06月08日にの再建落成したばかりである。流石は、徳川御三家筆頭尾張藩の居城・名古屋城の本丸会館だ。
見る部屋夫々が第一級の素晴らしい芸術品である。
[23]名古屋城入場券(上)と本丸御殿leaflet(下)
[24]名古屋城正門前にて
[25]金シャチ修復一式像前にて
[26]西南隅櫓(手前)と天主閣(後方)前にて
[27]本丸御殿前にて
[28]本丸御殿解説板
[29]表書院解説板
[30]表書院 一之間
[31]同 二之間
[32]同 三之間
[33]対面所 (手前より)入側・次之間・上段之間
[34]同 (同)入側・次の間・納戸上之間
[35]同 上段之間
[36]対面所前にて
[37]対面所 身内が集う処
[38]上洛殿 一之間(手前)と上段之間(奥)
[39]同 一の間
[40]同 上段之間1
[41]同 同上2
[42]上洛殿 上段之間の前にて
[43]天主閣前にて1
[44]同上2
[45]同上3
本丸御殿は、大変素晴らしかった。
昔から「尾張名古屋は城で持つ」と言われていた言葉の意味が何となく解った気がした。
これで、天守閣が木造で建て替えられたら、【国宝】姫路城と共に、戦前【国宝】名古屋城として天下に知れ渡っていた名城が復活する。
完成が楽しみだ!
【後記】今回は、名古屋城本丸御殿を見て拙歌を一首詠んでお別れする。
改めて 清正(せいしょう)公の 偉大知る 尾張名古屋は 城で持つとな 悟空
お粗末様!
では、また‥〔了〕*
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