2019年6月28日金曜日

【時習26回3-7の会 0763】~「松尾芭蕉:俳諧七部集『春の日』から〔第2回〕」「06月20日:名豊ギャラリー『中村正義の花と風景展』を見て」「06月22日:『姪の結婚披露宴』に参列して」「06月26日:『豊橋みなとLC100回記念最終例会』に参加して」

■皆さん、お変わりありませんか? 今泉悟です。今日も【時習26回3−7の会 0763】号をお届けします。
 先ず最初の話題は、松尾芭蕉「俳諧七部集」の第二集『春の日』から〔第2回/13句〜24句〕をお届けする。
 
13 (きり)はらふ鏡に人の影(かげ)移り  雨桐
 
【意】鏡に向かい化粧にとりかかろうと、鏡の曇りを払った / すると、思いがけなく鏡の中を人影が通り過ぎたのだった /
【解説】初裏七 / 季語:霧=秋 / 恋=鏡 / 前句の傾城の動作を瞬間的なものと解して付けた / 化粧の時は肌脱ぎになっているので思わず襟をかき合わせた
 
14  わやわやとのみ神輿(みこし)かく里(さと)  重五
 
【意】村の祭礼の場面 /(‥前句の鏡を神輿に掛ける神鏡として‥)何やら解らぬが、只管(ひたすら)騒然と、人々が神輿を担いで進んで行く /
 祭の為、神鏡を改めて磨きたてた
【解説】初裏八 / 雑 /
 
15 鳥居(とりゐ)より半道(はんみち)(1)奥の砂(すな)(ゆき)て  昌圭
 
【意】鳥居から本殿まで半里(2km)ある参道を、敷詰められた白砂を踏んで行く
【解説】初裏九 / 雑 /
(1)半道:半里
 
16  花(はな)に長男(をとな)(1)の帋鳶(たこ)あぐる比(ころ)  李風
 
【意】桜花咲く此の頃、元服の儀式を終えた若者達が凧揚げに興じている /
【解説】初裏十 / 季語:花=春 / 前句の広い神社の境内を踏まえ、大人の揚げる大きな凧を付けた / 凧揚げを其の年の吉凶を占う神事と見立てたか
(1)長男(をとな):成長元服した男子のこと
 
17 (やなぎ)よき陰(かげ)ぞこゝらに鞠(まり)(1)なきや  重五

【意】枝振りのよい柳が立っている / 処で此の辺りに鞠を持つ者はおらぬか? /
【解説】初裏十一 / 季語:柳=春 / 鞠場では四隅に「桜・柳・楓・松」を植える / 前句の大人達の遊びを凧揚げから蹴鞠に趣向を変える
(1)鞠:蹴鞠用の鹿側製の鞠のこと
 
18  入(いり)かゝる日()に蝶(てふ)いそぐなり  荷兮

【意】長い春の一日ももう直ぐ暮れる / 野に遊ぶ蝶たちも家路を急ぐのか、慌しく飛ぶ様に見える
【解説】初裏十二 / 季語:蝶=春 / 前句の蹴鞠を興じていた為、日暮れも間近になったとして付けたか
 
19 うつかりと麥(むぎ)なぐる家(いへ)に連(つれ)(まち)て  李風

【意】其んな夕方になる迄、麦の脱穀作業をしている農家の庭先で連れが来るのを待っていたのだが、見ればすっかり日も傾いて来た
【解説】名残表一 / 季語:麥なぐる=夏 /
 
20  かほ懐(ふところ)に梓(あづさ)きゝゐる  雨桐

【意】(‥前句の連(つれ)は死んだ夫(or恋人)の霊が顕現するのを待つ女とした‥)
 其の妻は、麦秋に家人が忙しく働く間も顔を懐に埋めた儘「梓巫女(口寄せ)」の話す恋人の言葉を聴いている
【解説】名残表二 / 雑 / 恋=かほ懐に /

21 黒髪(くろかみ)をたばぬるほどに切(きり)(のこ)し  荷兮

【意】其の女の見事な黒髪が、肩辺りでばっさりと切られ、漸く束ねられる程の短さになっている


【解説】名残表三/ 雑 / 恋=黒髪を切() / 前句の「梓巫女(口寄せ)」を聴く女性を、若くして夫を亡くした女性とした
 
22  いともかしこき五位(ごゐ)の針立(はりたて)(1)  昌圭
【意】何とも怖れ多いことだ / 此の針立は破格の五位迄叙せられているという /
【解説】名残表四 / 雑 / 前句の女性を、重病の為髪を切ったものと見て、其処に招かれた評判の名医を付けた
(1)五位(ごゐ)の針立:禁中に奉仕する針博士は、従七位下に叙せられる /
 
23 松の木に宮司(ぐうじ)が門(かど)はうつぶきて  雨桐

【意】宮司の居宅の松は衰えていて、門も傾いた儘だ
【解説】名残表五 / 雑 / 前句の栄華を誇る針医者に対して、零落した社家を付けた
 
24  はだしの跡(あと)も見えぬ時雨(しぐれ)ぞ  重五

【意】激しい時雨に慌てて駆け込んだ門の陰でのこと / 振り返ってみれば、自分の足跡も直ぐ掻き消されて仕舞っている
【解説】名残表六 / 季語:時雨=冬 /
 
【小生comment
 次回は、俳諧七部集『春の日』から〔第3回〕第25句~36句をご紹介する。お楽しみに!
 
️0620()に、勤務先と同じビルの9階にある名豊ギャラリーにて、『「所蔵品展」中村正義の花と風景〜二つのガスタンク〜』展が開催されているので今日お昼休みに見て来た。
 中村正義(1924-77)は、喜多郎(1953- )と共に豊橋商業高校が誇る同校OB artists だ。
 彼は、日本画家の泰斗 中村岳陵(1890-1969)門下で、早くから日展に入選・特選を重ねた逸材で、若くして日展審査員も務めたが、入選を巡る日展内部の暗部に失望し、日展を脱退。
 彼は、途中から、グロテスクな人物像を沢山描く様になった。
 そんな時代でも、彼は時折静謐な風景画の傑作を幾つか描いている。
 本企画展の作品番号19「朝」 20「赤い陽」 21「湖水」 22「陽」 23「山山」 24「山」の 6(いずれも1969年制作)等がそうだ。
 一見の価値ありですから、是非一度名豊ギャラリーに足を運んで下さい / 入場無料です!!

[01]名豊ギャラリー入口にて1

[02]同上2

                  
[03]本企画展leaflet

[04]本企画展 展示品一覧
                  

0622() 姪に招かれて、名古屋駅前の結婚披露宴に行って来た。
 姪は、高知生まれで大学は京都で勤務先は地元大手電力会社の原子力発電技師とのご縁があってか、双方沢山の学生時代の友達でワイガヤの披露宴だ。
 親族は、新郎側が 4人、新婦側が小生を入れて9人、片隅で慎ましやかにしていた。()
 
[05]姪と新郎1

[06]同上2
                  

■ 一昨々(0625)日、前勤務先の会社の株主総会で満12年務めた取締役を退任した小生、翌(0626)日、此れも満11年お世話になった社会福祉団体の最終例会にで仲間たちとお別れした。
 嬉しかったのは、豊橋みなとLCの皆さんが笑顔で送り出してくれたことと、記念すべき【1000回記念例会】にてライオンを締め括ることが出来たこと。
 豊橋みなとLCの皆さん、本当にありがとう
 新しい職場には、近々伺う予定である。
 
[07]1000回記念例会のホテルでの案内

[08]同日に退会するお二人と
                  
[09]例会会場にて


【後記】小生が前勤務先を退任した其の(0625)日に、長男夫婦に第三子が生まれた。
 しかも、数年前に亡くなった義父と同じ誕生日だ。
 此れも何かご縁があるかもしれない。
 
 では、また‥〔了〕

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