■皆さん、お変わりありませんか?
今泉悟です。今日も【時習26回3−7の会 0797】号をお届けします。
今日最初の話題は、松尾芭蕉(1644-94)「俳諧七部集『あら野』から〔第15回/第131句~140句〕」をご紹介する。
131 あいあい(注1)に松(まつ)なき門(かど)もおもしろや 柳風(注2)
【意】正月街中の家並 / 何処の家にも門松が立っているが、所々立てない家もある / こう言うが面白い
【解説】季語:松(の)門=新年 / 新年の長閑(のどか)な心の、ウキウキした状態を詠む
(注1)あいあい(正しくは「あひあひ」):「所々(ところどころ)に」の意。
(注2)柳風(りゅうふう(生没年不詳)):詳細未詳 /『あら野』などに入句
132 大服(おほぶく)(注1)は去年(こぞ)の青葉(あをば)の匂(にほひ)哉(かな) 防川(注2)
【意】此の「大服」の緑茶の香りは、去年の晩春に摘んだ色鮮やかな茶の緑葉色が、其の儘匂い立つかの様だ
【解説】季語:大服=新年 / 元日に若水で沸かした湯で抹茶をたて、此れに梅干しを入れて飲む
(注1)大服(おほぶく):正月の若水で沸かしてお茶を入れ、其れに梅干を入れてのむ祝祭用飲み物
(注2)防川(ぼうせん(生没年不詳)):詳細は不明 / 芭蕉関係では『あら野』に2句記録されている
133 鶯(うぐひす)の聲(こゑ)聞(きき)まい(=ゐ)れ年(とし)お(=を)とこ 犬山 昌勝(注1)
【意】新年の慶事の全てを務める年男ヨ / 春到来を告げる鶯の初音が有ったことを確認するのも年男の役目だろ?
【解説】季語:鶯=春、年お(=を)とこ=新年 / 鶯の初音を聞く役目が年男にはないのだが、こう言う処が俳諧
(注1)犬山 昌勝(しょうしょう):人物不明
134 傘(からかさ)に齒朶(しだ)かゝりけりえ方(はう)だな(注1) 夕道(注2)
【意】恵方棚の棚飾りが門口の上にあるとなると、出入りの際に傘が棚飾りの齒朶(しだ)に触れて仕舞うだろう
【解説】季語:齒朶(しだ)=新年、え方だな(=恵方棚)=新年 /
(注1)え方だな(=恵方棚):正月の飾り付けをする棚 / しめ縄で飾るが、そこに歯朶の乾燥したのが飾られる / 其の年の吉兆の方角に棚を吊り、注連縄(しめなは)を張って、歳徳(としとく)神を祀る
(注2)夕道(せきどう(生没年不詳)):尾張国名古屋の人 / 通称は孫助。名古屋の書肆風月堂主人 /『あら野』・『熱田三歌仙』などにある /「いざさらば雪見にころぶ所まで」の句は、『笈の小文』の旅中、夕道邸で詠んだ句
135 袖(そで)すりて松の葉(は)契(ちぎ)る今朝(けさ)の春 梅舌(注1)
【意】正月、家々の松飾りに我が袖が触れる / 普段なら通行に邪魔になるのだが、今朝ばかりは新年の目出度さ / 松の長寿にあやかり自分も長寿を契りたいものである
【解説】季語:今朝の春=春 /
(注1)梅舌(ばいぜつ(生没年不詳)):尾張国の人 /『あら野』などに入句 / 俳諧の天才少年
136 たてゝ見(み)む霞(かすみ)やうつる大(おほ)かゞみ(注1) 野水(注2)
【意】正月の鏡餅がある /「鏡」餅というから立ててみたら初春の初霞が写るのかもしれないゾ
【解説】季語:霞=春、大かゞみ=新年 /
(注1)大かゞみ(=大鏡):鏡餅
(注2)岡田野水(おかだ やすい((?)-1743.04.16(寛保03.03.22):埜水とも / 尾張国名古屋の呉服豪商で町役人 / 通称:佐右次衛門 / 本名:岡田行胤 / 芭蕉が『野ざらし紀行』の旅で名古屋に逗留した(1684年)際の『冬の日』同人 / 其の頃、野水は27歳の男盛り / 又、彼は近江蕉門や向井去来等上方の門人との親交も厚かった
137 曙(あけぼの)は春の初(はじめ)やだうぶくら(注1) 同
【意】清少納言の枕草子にある様に「春はあけぼの」が一番なのだが、中でも新春の曙(あけぼの)が最高ダヨ
【解説】季語:春の初(はじめ)=初春 /
(注1) だうぶくら(正しくは「どうぶくら」):両端がくびれて中央部が膨らんだ状態 /転じて「最高潮」に達したことを指す
138 はつ春のめでたき名(な)なり賢魚(かつを)ゝ(いを) 越人(注1)
【意】鰹(カツオ)という魚は、「勝つ」に通じる縁起のいい名前の魚で、新年に相応しい目出度い名だ
【解説】季語:はつ春=初春 / 因みに「鰹」は夏の季語
(注1)越智越人(おち えつじん(1656(明暦02)-1739(元文04(?)):江戸時代前期の俳諧師 / 別号:槿花翁(きんかおう) / 越後に生まれ、尾張国名古屋にて紺屋(こうや・こんや=染物屋)を営む / 1684(貞享元)年 芭蕉に会い蕉門に入門 / 尾張蕉門の重鎮で蕉門十哲の一人 / 1688(貞享05)年「更科紀行」の旅に同行 / 名古屋に縁のある越人の墓所は、浄土真宗本願寺派「転輪山長円寺(名古屋市中区栄二丁目4-23)」/ 墓石には「負山氏越人叟之墓」とある
139初夢(はつゆめ)(注1)や濱名(はまな)の橋(はし)(注2)の今のさま 同
【意】枕の下に宝船の刷物を敷き吉夢を見たいと祈り乍ら眠る / しかし、夢の中の儚く危うい通い路である「夢の浮橋」の様に、既に今は消滅して仕舞った「浜名の橋」/ だから、ご利益が有るかどうかは分からないナ
【解説】季語:初夢=新年 /
(注1)初夢(はつゆめ):江戸時代では、大晦日夜~元朝、元日夜~二日朝、二日夜~三日朝の夫々の夜に見る夢
(注2)濵名の端:「歌枕」/ 浜名湖に架る橋で、江戸時代は「今切(いまぎれ)一里の渡(わたし)」であった
140 しづやしづ(注1)御階(みはし)にけふの麥(むぎ)厚(あつ)し 荷兮(注2)
【意】田舎の新春 / 産土神(うぶすながみ)(注3)を祀る神社の階(きざはし)に産米ならぬ麦がうず高く献納されている
【解説】季語:けふの麥=夏 / 産「米」でなく「麦」となっている処が俳諧
(注1)しづやしづ:謡曲『二人静』常盤御前の「賤(しづ)やしづ賤(しづ)の苧環(おだまき)繰り返し昔を今になすよしもがな」の調子を借用
(注2)山本荷兮(やまもと かけい((?)-1716.10.10(享保01.08.25(享年69歳))):本名:山本周知 / 尾張国名古屋の医者 / 通称:武右衛門・太一・太市 / 別号:橿木堂・加慶 / 貞亨元(1684)年以来の尾張名古屋の蕉門の重鎮 / 後年、芭蕉と(とくに「軽み」等で)意見会わず蕉門から離れた / 元禄06(1693)年11月出版の『曠野後集』で荷兮は、其の序文に幽斎・宗因等貞門俳諧を賞賛のcommentを掲載し、蕉門理論派・去来等から此れを強く非難されてもいる / 彼の蕉門時代の足跡に、『冬の日』、『春の日』、『阿羅野』等の句集編纂がある
(注3)産土神(うぶすながみ):其の人が生まれた土地を守る神 / 鎮守(ちんじゅ)の神
【小生 comment】
次回は、俳諧七部集『あら野』から〔第16回/第141句~150句〕をご紹介する。お楽しみに!
■続いては、先週02月15日(土)14時00分から名古屋市伏見にある三井住友海上しらかわホールにて開催された女流 Violinist 諏訪内晶子(1972.02.07- )と、ニコラ・アンゲリッシュ(1970- )の Duo Recital を聴いて来た。が、其の前に時間があったので、先ず同じく伏見の白川公園内にある名古屋市美術館で開催中の『岸田劉生(1891.06.23-1929.12.20)』展を見て来たのでまず其の模様からお伝えする。
07時10分 起床→腹筋2,000回
08時20分 2.5kg木刀素振り60分
09時30分 入浴→朝食→
10時40分 拙宅発→徒歩→市電→
11時32分 名鉄特急→名鉄名古屋→地下鉄→伏見
12時44分 白川公園着→名古屋市美術館へ
【名古屋市美術館『岸田劉生』展】
[01]白川公園入口の名古屋市美術館『岸田劉生』展看板前にて
【小生 comment 】
小生、『岸田劉生』展は、以下URLにご覧の様に2011年10月09日に大阪市立美術館にて同規模の企画展を見ているが、流石に8年4ヶ月ぶりに再び纏めて多くの岸田劉生の作品を見ることが出来懐かしく感じた。
2011.10.15付【時習26回3-7の会 0363】~大阪市立美術館『岸田劉生』展〔その1〕~
http://jishu2637.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/26-03632637-par.html
2011.10.22付【同上 0364】~同上〔その2〕~
http://jishu2637.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/26-03642637-par.html
2011.10.30付【同上 0365】~同上〔その3〕~
http://jishu2637.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-06c4.html
13時28分 名古屋市美術館発→徒歩8分 200m→
13時37分 三井住友海上しらかわホール着
【三井住友海上しらかわホール『諏訪内晶子(1972.02.07- )&ニコラ・アンゲリッシュ(1970- ) Duo Recital』】
[15]三井住友海上しらかわホール入口前の『諏訪内晶子&ニコラ・アンゲリッシュDuo Recital』看板横にて
【小生 comment 】
小生、諏訪内晶子の演奏は、10年前に愛知県芸術劇場コンサートホールにて、ユーリー・バシュメット(Yuri Bashmet, 1953.01.24- )の指揮& viola、国立ノーヴァヤ・ロシア交響楽団(State Symphony Orchestra "Novaya Rossia")の演奏で、ショスタコーヴィチ(Dmitrii Dmitrievich Shostakovich, 1906.09.25-1975.08.09):Violin Concert No.1 in a minor Op.77を聴いて以来だ。
今日の演奏演奏曲目は、Beethoven の Violin Sonata No.5 & 7 & 9 の著名な3曲。
諏訪内晶子の演奏は、円熟さに磨きが掛かりなかなか良かった。
来週の02月23日には、アンネ=ゾフィー・ムター(1963.06.29- )の Violin Recital が愛知県芸術劇場コンサートホールにて、曲目もBeethoven の Violin Sonata No.4 & 5 & 9 の著名な3曲と No.5“春”と No.9“クロイツェル”の2曲は同じであり、聴き比べが出来ることを楽しみにしている。
2010.05.15付【時習26回3-7の会 0363】~「05月13日:愛知県芸術劇場コンサートホール『諏訪内晶子&バシュメットconcert』」~
http://jishu2637.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/26-02900510mail.html
[25]地下鉄東山線伏見駅至近の居酒屋にて佐藤君と乾杯1
16時35分 三井住友海上しらかわホール発→徒歩
16時40分 地下鉄東山線伏見駅至近の居酒屋にて佐藤君と乾杯
17時33分 名鉄名古屋駅→名鉄特急→
19時25分 帰宅〔了〕
■続いての話題である。
先週末(02月15日)の日経新聞朝刊〔「中部経済」欄〕に、田原市「農業出荷額4年連続日本一」の記事(添付写真[27][28])が出ていた。小生、此の記事見て蘇った思い出があるのでご紹介したい。
田原市の農業出荷額は、隣市の豊橋市と合わせると断トツの日本一になる(添付写真[28]参照)。
此れは全て、昭和43年に豊川用水が初立ダム迄通水して渥美半島の農業が電照菊や温室メロンで大ブレイクした最近の僅か半世紀間のことだ!
小生が旧行田原支店の責任者として着任した2005(平成17)年7月、田原市がまだ旧渥美町との合併をする前のことだったが、白井田原市長(当時)に就任挨拶に伺った際、白井市長が「田原市は、渥美町を合わせても人口は66,000人(当時)だが、(田原)牛は2万頭、豚は10万匹、鶏は200万羽いるんだヨ / 農業出荷額は日本一で、豊橋市と合わせると断トツの日本一ダヨ」の言葉が昨日のことの様に蘇った。
[27]田原市の農業出荷額4年連続日本一の記事(2020年02月15日付日経新聞朝刊〔「中部経済」欄〕
今日最初の話題は、松尾芭蕉(1644-94)「俳諧七部集『あら野』から〔第15回/第131句~140句〕」をご紹介する。
131 あいあい(注1)に松(まつ)なき門(かど)もおもしろや 柳風(注2)
【意】正月街中の家並 / 何処の家にも門松が立っているが、所々立てない家もある / こう言うが面白い
【解説】季語:松(の)門=新年 / 新年の長閑(のどか)な心の、ウキウキした状態を詠む
(注1)あいあい(正しくは「あひあひ」):「所々(ところどころ)に」の意。
(注2)柳風(りゅうふう(生没年不詳)):詳細未詳 /『あら野』などに入句
132 大服(おほぶく)(注1)は去年(こぞ)の青葉(あをば)の匂(にほひ)哉(かな) 防川(注2)
【意】此の「大服」の緑茶の香りは、去年の晩春に摘んだ色鮮やかな茶の緑葉色が、其の儘匂い立つかの様だ
【解説】季語:大服=新年 / 元日に若水で沸かした湯で抹茶をたて、此れに梅干しを入れて飲む
(注1)大服(おほぶく):正月の若水で沸かしてお茶を入れ、其れに梅干を入れてのむ祝祭用飲み物
(注2)防川(ぼうせん(生没年不詳)):詳細は不明 / 芭蕉関係では『あら野』に2句記録されている
133 鶯(うぐひす)の聲(こゑ)聞(きき)まい(=ゐ)れ年(とし)お(=を)とこ 犬山 昌勝(注1)
【意】新年の慶事の全てを務める年男ヨ / 春到来を告げる鶯の初音が有ったことを確認するのも年男の役目だろ?
【解説】季語:鶯=春、年お(=を)とこ=新年 / 鶯の初音を聞く役目が年男にはないのだが、こう言う処が俳諧
(注1)犬山 昌勝(しょうしょう):人物不明
134 傘(からかさ)に齒朶(しだ)かゝりけりえ方(はう)だな(注1) 夕道(注2)
【意】恵方棚の棚飾りが門口の上にあるとなると、出入りの際に傘が棚飾りの齒朶(しだ)に触れて仕舞うだろう
【解説】季語:齒朶(しだ)=新年、え方だな(=恵方棚)=新年 /
(注1)え方だな(=恵方棚):正月の飾り付けをする棚 / しめ縄で飾るが、そこに歯朶の乾燥したのが飾られる / 其の年の吉兆の方角に棚を吊り、注連縄(しめなは)を張って、歳徳(としとく)神を祀る
(注2)夕道(せきどう(生没年不詳)):尾張国名古屋の人 / 通称は孫助。名古屋の書肆風月堂主人 /『あら野』・『熱田三歌仙』などにある /「いざさらば雪見にころぶ所まで」の句は、『笈の小文』の旅中、夕道邸で詠んだ句
135 袖(そで)すりて松の葉(は)契(ちぎ)る今朝(けさ)の春 梅舌(注1)
【意】正月、家々の松飾りに我が袖が触れる / 普段なら通行に邪魔になるのだが、今朝ばかりは新年の目出度さ / 松の長寿にあやかり自分も長寿を契りたいものである
【解説】季語:今朝の春=春 /
(注1)梅舌(ばいぜつ(生没年不詳)):尾張国の人 /『あら野』などに入句 / 俳諧の天才少年
136 たてゝ見(み)む霞(かすみ)やうつる大(おほ)かゞみ(注1) 野水(注2)
【意】正月の鏡餅がある /「鏡」餅というから立ててみたら初春の初霞が写るのかもしれないゾ
【解説】季語:霞=春、大かゞみ=新年 /
(注1)大かゞみ(=大鏡):鏡餅
(注2)岡田野水(おかだ やすい((?)-1743.04.16(寛保03.03.22):埜水とも / 尾張国名古屋の呉服豪商で町役人 / 通称:佐右次衛門 / 本名:岡田行胤 / 芭蕉が『野ざらし紀行』の旅で名古屋に逗留した(1684年)際の『冬の日』同人 / 其の頃、野水は27歳の男盛り / 又、彼は近江蕉門や向井去来等上方の門人との親交も厚かった
137 曙(あけぼの)は春の初(はじめ)やだうぶくら(注1) 同
【意】清少納言の枕草子にある様に「春はあけぼの」が一番なのだが、中でも新春の曙(あけぼの)が最高ダヨ
【解説】季語:春の初(はじめ)=初春 /
(注1) だうぶくら(正しくは「どうぶくら」):両端がくびれて中央部が膨らんだ状態 /転じて「最高潮」に達したことを指す
138 はつ春のめでたき名(な)なり賢魚(かつを)ゝ(いを) 越人(注1)
【意】鰹(カツオ)という魚は、「勝つ」に通じる縁起のいい名前の魚で、新年に相応しい目出度い名だ
【解説】季語:はつ春=初春 / 因みに「鰹」は夏の季語
(注1)越智越人(おち えつじん(1656(明暦02)-1739(元文04(?)):江戸時代前期の俳諧師 / 別号:槿花翁(きんかおう) / 越後に生まれ、尾張国名古屋にて紺屋(こうや・こんや=染物屋)を営む / 1684(貞享元)年 芭蕉に会い蕉門に入門 / 尾張蕉門の重鎮で蕉門十哲の一人 / 1688(貞享05)年「更科紀行」の旅に同行 / 名古屋に縁のある越人の墓所は、浄土真宗本願寺派「転輪山長円寺(名古屋市中区栄二丁目4-23)」/ 墓石には「負山氏越人叟之墓」とある
139初夢(はつゆめ)(注1)や濱名(はまな)の橋(はし)(注2)の今のさま 同
【意】枕の下に宝船の刷物を敷き吉夢を見たいと祈り乍ら眠る / しかし、夢の中の儚く危うい通い路である「夢の浮橋」の様に、既に今は消滅して仕舞った「浜名の橋」/ だから、ご利益が有るかどうかは分からないナ
【解説】季語:初夢=新年 /
(注1)初夢(はつゆめ):江戸時代では、大晦日夜~元朝、元日夜~二日朝、二日夜~三日朝の夫々の夜に見る夢
(注2)濵名の端:「歌枕」/ 浜名湖に架る橋で、江戸時代は「今切(いまぎれ)一里の渡(わたし)」であった
140 しづやしづ(注1)御階(みはし)にけふの麥(むぎ)厚(あつ)し 荷兮(注2)
【意】田舎の新春 / 産土神(うぶすながみ)(注3)を祀る神社の階(きざはし)に産米ならぬ麦がうず高く献納されている
【解説】季語:けふの麥=夏 / 産「米」でなく「麦」となっている処が俳諧
(注1)しづやしづ:謡曲『二人静』常盤御前の「賤(しづ)やしづ賤(しづ)の苧環(おだまき)繰り返し昔を今になすよしもがな」の調子を借用
(注2)山本荷兮(やまもと かけい((?)-1716.10.10(享保01.08.25(享年69歳))):本名:山本周知 / 尾張国名古屋の医者 / 通称:武右衛門・太一・太市 / 別号:橿木堂・加慶 / 貞亨元(1684)年以来の尾張名古屋の蕉門の重鎮 / 後年、芭蕉と(とくに「軽み」等で)意見会わず蕉門から離れた / 元禄06(1693)年11月出版の『曠野後集』で荷兮は、其の序文に幽斎・宗因等貞門俳諧を賞賛のcommentを掲載し、蕉門理論派・去来等から此れを強く非難されてもいる / 彼の蕉門時代の足跡に、『冬の日』、『春の日』、『阿羅野』等の句集編纂がある
(注3)産土神(うぶすながみ):其の人が生まれた土地を守る神 / 鎮守(ちんじゅ)の神
【小生 comment】
次回は、俳諧七部集『あら野』から〔第16回/第141句~150句〕をご紹介する。お楽しみに!
■続いては、先週02月15日(土)14時00分から名古屋市伏見にある三井住友海上しらかわホールにて開催された女流 Violinist 諏訪内晶子(1972.02.07- )と、ニコラ・アンゲリッシュ(1970- )の Duo Recital を聴いて来た。が、其の前に時間があったので、先ず同じく伏見の白川公園内にある名古屋市美術館で開催中の『岸田劉生(1891.06.23-1929.12.20)』展を見て来たのでまず其の模様からお伝えする。
07時10分 起床→腹筋2,000回
08時20分 2.5kg木刀素振り60分
09時30分 入浴→朝食→
10時40分 拙宅発→徒歩→市電→
11時32分 名鉄特急→名鉄名古屋→地下鉄→伏見
12時44分 白川公園着→名古屋市美術館へ
【名古屋市美術館『岸田劉生』展】
[01]白川公園入口の名古屋市美術館『岸田劉生』展看板前にて
[02]名古屋市美術館『岸田劉生』展看板前にて1
[03]同上2
[04]名古屋市美術館入口『岸田劉生』展看板前にて
[05]名古屋市美術館内『岸田劉生』展看板前にて
[06]名古屋市美術館内『岸田劉生』展看板
[07]本企画展leaflrt〔表〕
[08]同上〔裏〕
[09]岸田劉生(1891-1929)『B.L.の肖像(バーナード・リーチ像)』1913年〔東京国立近代美術館蔵〕
[10]同『静物(白き花瓶と台皿と林檎四個)』1918年〔福島県立美術館蔵〕
[11]岸田劉生(1891-1929)【重文】『麗子微笑』1921年〔東京国立博物館蔵〕
[12]同『二人麗子図(童女飾髪図)』1922年〔泉屋博古館文館蔵〕
[13]同『竹籠含春』1923年〔個人蔵〕
[14]同『童女舞姿』1924年〔大原美術館蔵〕
【小生 comment 】
小生、『岸田劉生』展は、以下URLにご覧の様に2011年10月09日に大阪市立美術館にて同規模の企画展を見ているが、流石に8年4ヶ月ぶりに再び纏めて多くの岸田劉生の作品を見ることが出来懐かしく感じた。
2011.10.15付【時習26回3-7の会 0363】~大阪市立美術館『岸田劉生』展〔その1〕~
http://jishu2637.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/26-03632637-par.html
2011.10.22付【同上 0364】~同上〔その2〕~
http://jishu2637.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/26-03642637-par.html
2011.10.30付【同上 0365】~同上〔その3〕~
http://jishu2637.cocolog-nifty.com/blog/2011/10/post-06c4.html
13時28分 名古屋市美術館発→徒歩8分 200m→
13時37分 三井住友海上しらかわホール着
【三井住友海上しらかわホール『諏訪内晶子(1972.02.07- )&ニコラ・アンゲリッシュ(1970- ) Duo Recital』】
[15]三井住友海上しらかわホール入口前の『諏訪内晶子&ニコラ・アンゲリッシュDuo Recital』看板横にて
[16]同ホール内2階ホワイエの『諏訪内晶子』像横にて
[17]本Recital
leaflet〔表〕
[18]同上〔裏〕
[19]同ホール内会場入口にて旧行同期の佐藤君と
[20]開演前の同ホール内会場1
[21]同上2
[22]三井住友海上しらかわホール内ホワイエにて
[23]本Recital
Program
[24]Encore曲掲示板横にて
小生、諏訪内晶子の演奏は、10年前に愛知県芸術劇場コンサートホールにて、ユーリー・バシュメット(Yuri Bashmet, 1953.01.24- )の指揮& viola、国立ノーヴァヤ・ロシア交響楽団(State Symphony Orchestra "Novaya Rossia")の演奏で、ショスタコーヴィチ(Dmitrii Dmitrievich Shostakovich, 1906.09.25-1975.08.09):Violin Concert No.1 in a minor Op.77を聴いて以来だ。
今日の演奏演奏曲目は、Beethoven の Violin Sonata No.5 & 7 & 9 の著名な3曲。
諏訪内晶子の演奏は、円熟さに磨きが掛かりなかなか良かった。
来週の02月23日には、アンネ=ゾフィー・ムター(1963.06.29- )の Violin Recital が愛知県芸術劇場コンサートホールにて、曲目もBeethoven の Violin Sonata No.4 & 5 & 9 の著名な3曲と No.5“春”と No.9“クロイツェル”の2曲は同じであり、聴き比べが出来ることを楽しみにしている。
2010.05.15付【時習26回3-7の会 0363】~「05月13日:愛知県芸術劇場コンサートホール『諏訪内晶子&バシュメットconcert』」~
http://jishu2637.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/26-02900510mail.html
[25]地下鉄東山線伏見駅至近の居酒屋にて佐藤君と乾杯1
[26]同上2
16時40分 地下鉄東山線伏見駅至近の居酒屋にて佐藤君と乾杯
17時33分 名鉄名古屋駅→名鉄特急→
19時25分 帰宅〔了〕
■続いての話題である。
先週末(02月15日)の日経新聞朝刊〔「中部経済」欄〕に、田原市「農業出荷額4年連続日本一」の記事(添付写真[27][28])が出ていた。小生、此の記事見て蘇った思い出があるのでご紹介したい。
田原市の農業出荷額は、隣市の豊橋市と合わせると断トツの日本一になる(添付写真[28]参照)。
此れは全て、昭和43年に豊川用水が初立ダム迄通水して渥美半島の農業が電照菊や温室メロンで大ブレイクした最近の僅か半世紀間のことだ!
小生が旧行田原支店の責任者として着任した2005(平成17)年7月、田原市がまだ旧渥美町との合併をする前のことだったが、白井田原市長(当時)に就任挨拶に伺った際、白井市長が「田原市は、渥美町を合わせても人口は66,000人(当時)だが、(田原)牛は2万頭、豚は10万匹、鶏は200万羽いるんだヨ / 農業出荷額は日本一で、豊橋市と合わせると断トツの日本一ダヨ」の言葉が昨日のことの様に蘇った。
[27]田原市の農業出荷額4年連続日本一の記事(2020年02月15日付日経新聞朝刊〔「中部経済」欄〕
[28]同上~ランキング表拡大図~
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