2017年2月12日日曜日

【時習26回3-7の会 0639】~「01月27日:名古屋市美術館『永青文庫/日本画の名品』展を見て」「樺沢紫苑『脳を最適化すれば能力は2倍になる ~ 2.ノルアドレナリン仕事術』について」

■皆さん、昨日から西日本を中心に大雪になって、高速道路も不通の処が出てきますが、お元気でお過ごしでしょうか。
 今日も【時習26回3−7の会 0639】お送りします。
 当地豊橋では、昨日02月11日(土祝)は『鬼祭り』。
 この『鬼祭り』には不思議と雪が降り、この祭りが終わると春が到来すると言われています、今年も昨日は雪が午後から一時結構降りました。
 今日12日(日)も、雪は降っていませんが、寒さは続いています。
 風邪を引き込まない様、ご自愛下さい。

■さて今日は、前《会報》にて01月27日に名古屋・愛知県芸術劇場コンサートホールにて開催された、樫本大進を中心とするBPO members に拠る Octet の夕べについてお伝えしたが、そのソワレ(soiree)の前に立ち寄った、名古屋市美術館にて開催中の『永青文庫/日本画の名品』展を見て来たので、その模様をお伝えする。
 本展について、永青文庫理事長/細川家18代当主 細川護煕(1938- )氏による「ごあいさつ」から引用してご紹介したい。

 〔前略〕
 永青文庫は、大名細川家700年の歴史を伝える文化財を9万点以上収蔵する美術館である。
 昭和25(1950)年、祖父の16代細川護立(もりたつ)(1883-1970)に拠って財団法人として設立。
 永青文庫のは前は、中世細川家の菩提寺であった京都・建仁寺の永源庵(えいげんあん)(現・正伝永源院)の「永」、近世細川家の初代・細川藤孝(幽斎)の居城であった青龍寺(=勝龍寺(しょうりゅうじ))城(京都府長岡市)の「青」に由来する。
 幽斎以前と以後、細川家の全てを含むという意味を込めて名付けられた。
 永青文庫のcollectionは、細川家に伝来した文化財、そして護立が蒐集した膨大な美術工芸品に拠って成り立っている。
 護立は優れた目利きとして知られ、白隠(1686-1769)と仙厓義梵(せんがい ぎぼん)(1750-1837)の禅画から蒐集を始め、刀剣・刀装具、中国の古陶磁へとcollectionの幅を広げて行った。
 又、横山大観、下村寒山、菱田春草といった同時代の画家達と交流を深め、彼等の活動を積極的に支援している。
 蒐集した当初は評価が定まっていなかったものも多く、様々な文化人からの助言と自身の審美眼に拠って、類稀なるcollectionが形成された。
 〔中略〕
 本展を通して、細川家に息づく美への眼差しを感じて頂ければ幸いである。

[01]白川公園入口にある名古屋市美術館の本企画展案内看板

[02]名古屋市美術館入口近くの本展案内看板
                  
[03]本展leaflet(表)/上の絵は、国の【重文】菱田春草『黒き猫』1910年

[04]同上(裏)/絵は、菱田春草【重文】『落葉』1909年
                  
[05]竹内栖鳳(1864-1942)『松竹梅』1916年

[06]横山大観(1868-1958)『山路』1911年
                  
[07]同『山窓無月』1919年

[08]下村観山(1873-1930)『一休禅師』1918年
                  
[09]菱田春草(1874-1911)『黒き猫』1910年

[10]上村松園(1875-1949)『月影』1908年
                  
[11]鏑木清方(1878-1972)『花吹雪(右)・落葉時雨(左)』1908年

[12]小林古径(1883-1957)【重文】『髪』1931年
                  
[13]安田靫彦(1884-1978)『聚楽茶亭』1905年

[14]堂本印象(1891-1975)『調鞠図』1921年
                   

【小生comment】
 日本画の近代巨匠達が勢揃いした本展。
 京都画壇の頂点にあった竹内栖鳳、日本美術院三羽烏の横山大観・下村観山・菱田春草、美人画の巨匠「西の松園&東の清方」と呼ばれた上村松園、鏑木清方。
 そして、小林古径、安田靫彦等々、明治・大正・昭和に亘って活躍した東西日本画壇の巨匠達が勢揃いしている永青文庫の近代日本画の数々。
 今回ご紹介した僅か十数点の中に【重文】が3点も含まれていることをみても、『永青文庫』創設者である細川護立氏の慧眼は流石である。
 名画ってホント素晴らしいですネ!

■さて、今日最後の話題は、前《会報》にて予告した、樺沢紫苑著『脳を最適化すれば能力は2倍になる』の7回seriesの今日はその第2回《2.ノルアドレナリン仕事術‥「恐怖」と「プレッシャー」で仕事効率を上げろ!》である。

《2.ノルアドレナリン仕事術/まとめ》
1.脳内物質 noradrenalin は「闘争か逃走」という状況で分泌される
2.恐怖や不安などによって noradrenalin が分泌されると、注意・集中力・覚醒度がupする
3.Noradrenalin による motivation up は、短期で使って最大効果を出せる
4.締切を設定するだけで、仕事効率は大きく up する
5.Dopamine 型 motivation (=褒める)と、noradrenalin 方 motivation(=叱る)を balance よく使い分ける
6.「不快を避ける」noradrenalin 型 motivation に business chance がある
7.「うっかりmiss」が増えて来たら脳が疲れている証拠 / 休息が必要だという赤信号である
8.仕事は楽しくても stress になる / 仕事のし過ぎには注意しよう
9.「仕事」を意識するだけで stress になる / スマホや携帯を切って、仕事を完全に忘れることも大切〔P.128〕

【小生comment】
 Noradrenalin は、dopamine と使い分けることで、理想的な働き方が出来ると、著者の樺沢氏はAesop 寓話の『北風と太陽』を例に説明してくれている。

 私(=樺沢)は、この話(『北風(=noradrenalin)と太陽(=dopamine)』)にnoradrenalin と dopamine の働きが上手く象徴されていると考える。
 人間の行動の motivation には2つある。
 「不快なことを避ける」と「快適なことを求める」である。
 『北風と太陽』に出て来る旅人は、北風が吹いた時は、寒さ(=不快)を避ける為に上着を押さえた。
 逆に太陽が射してポカポカと暖かくなると、適度な暖かさ(=快)を求めて上着を脱いだのである。
 前者は「noradrenalin 型 motivation」であり、後者は「dopamine型 motivation」である。〔P.104-105〕
 Noradrenalin型motivation は、危険回避、危機回避型の反応なので即効性があるが長続きしない。
 一方の dopamine型motivation は、結果として報酬を得られてから「次も頑張ろう」と motivation が up するので、本格的に動き出すのに時間がかかる。
 つまり、短期では noradrenalin型motivation で頑張り、長期では dopamine型motivation で頑張るというのが理想的な仕事術である。〔P.106-107〕
 そして、この noradrenalin の生成には、必須アミノ酸(Essential amino acid)の一つ「フェニルアラニン(phenylalanine)」が不可欠。
 この phenylalanine は、肉類・魚介類・大豆製品・かぼちゃ・卵・乳製品・チーズ(cheese)・ナッツ(nuts)類(almondや落花生(peanut))等の普通の食事から得られる。
 猶、phenylalanine から noradrenalin を生成するには「vitamin C」も不可欠なので念の為。(P.125-126)
 又、必須アミノ酸やvitaminは、食事から摂取するのが一番。
 どの様なsupplementよりも、balance の良い「普通の食事」こそが効果的なのだ‥、と樺沢氏は締め括っていた。

【後記】最近仕事が忙しく、昨日・今日の二日間は仕事を片付けていたので、いつもの様に blog に時間が割けない。
 暫くは内容の乏しい《会報》が続くことをご容赦願いたい。
 前《会報》の【後記】で予告した岐阜市のみんなの森 メディアコスモス『熊谷守一』展、一宮市三岸節子記念美術館『びじゅつ動物園』展、安城市歴史博物館『本多正信』展、豊川市桜ヶ丘ミュージアム『冬の情景』展、の4つの美術館・博物館の模様は、次回以降の《会報》にて順次お届けする予定である。
 中でも、『熊谷守一』展と『本多正信』展が特筆出来る。
 お楽しみに!(^-‘)b♪
 では、また‥。〔了〕
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2017年2月5日日曜日

【時習26回3-7の会 0638】~「01月21日:杉本美術館『まちと人びと』展&メナード美術館『コレクション名作展』&鞍ヶ池アートサロン『わたしの写実”主義”』展を見て」「樺沢紫苑『脳を最適化すれば能力は2倍になる ~ 1.ドーパミン仕事術』について」


■皆さん、お元気でお過ごしのことと思います。今日も【時習26回3−7の会 0638】お送りします。
 時節は、昨日02月04日が『立春』。
 暦の上では『春』となった。
 萬葉集の編者 大伴家持が41歳の時、759(天平寶字3)年正月に巻末の〔萬葉集 巻第二十〕の締め括りとして詠んだのが以下の有名な歌である。
 通算で4,516首目の歌‥

【詞書】三年(=天平宝字三年)春正月一日に、因幡国の庁(ちやう)にして、饗(あへ)を国郡(くにこほり)の司等に賜ふ宴(うたげ)の歌一首

 新(あらた)しき年の初めの初春の 今日(けふ)降る雪のいやしけ吉事(よごと)
【萬葉仮名】
  新 年乃始乃 波都波流能 家布敷流由伎能 伊夜之家余其騰

 右の一首、守(かみ)大伴宿禰(すくね)家持作る

【意】新しい年の初めの正月の 今日降る雪の様に もっと積もれよ 良い事が

【小生comment】
 大変解り易い歌であり、全4,516首の歌を収めた萬葉集の最後を飾るに相応しい名歌である。
 天平宝字三年の正月元旦は、当時19年に一度巡って来る「歳旦立春(=正月元旦と立春が重なる日)」だったする説もある。
 立春が正月元旦で、因幡国府の庁の庭先は一面の銀世界。
 慶事である白雪よ、もっともっと降り積もれっ!
 因幡守家持の心境が確り伝わって来る。
 因みに、当地豊橋では今日は雪ならぬ雨が降った‥。

■さて今日は、01月21日(土)に私用で名古屋へ自家用車で行ったついでに、美浜町にある杉本美術館、小牧市にあるメナード美術館、そして豊田市の鞍ヶ池公園の一角にあるトヨタ鞍ヶ池記念館 鞍ヶ池アートサロンと、3つ美術館を訪れ、企画展を見て来たのでその模様をお伝えする。

【杉本美術館『まちと人びと』展展】
 杉本健吉は街(まち)の風景を好んで描いた。
 彼は、本展leafletの絵にある様に、海外のsketchは勿論、何気ない街角の風景、一生の殆どを過ごした名古屋の風景等、多くの作品を描いている。
 〔以上、本展leafletより引用〕

[01]杉本美術館『まちと人びと』展leaflet/右側の絵は、杉本健吉『サンポール路地』

【小生comment】
 杉本健吉の後半生の絵は、本展leafletの絵の様に一見 rough に見える。
 しかしじっくり見ていると、いつも間にかその絵の中に吸い込まれて仕舞っている自分に気づく。
 それ程、見る者を強烈に惹き付ける魅力的な作品ばかりだ。
 それ等作品(=絵)の一つひとつがauraを放っている。
 小生、杉本健吉は、見る度に好きになっていく画家である。

【メナード美術館『コレクション名作展』】
 メナード美術館は、改修工事の為01月30日(月)~04月26日(水)から休館となっている。
 その直前に、当館が誇る名画を一挙に展覧したのがこの企画展。
 だから小生にとっては、既に見た絵ばかりだった。
 が、流石に名画揃いで、満足できた企画展だった。

[02]メナード美術館 正面外観
                  
[03]本展leaflet

[04]ギュスターヴ・モロー『サロメの舞踏』1876年頃
                  
[05]パウル・クレー(Paul Klee 1879-1940)『Yellow Girl(帽子を被った婦人)』1919年

[06]ジュール・パスキン『ばら色のリボンの少女』1926年
                  
[07]小磯良平 (1903-1988)『競馬場にて』1969年

[08]小林古径『菖蒲』1948年
                  
[09]高山辰雄 (1912-2007)『静夜』制作年不詳

[10]東山魁夷『雲立つ嶺』1976年
                  
【鞍ヶ池アートサロン『わたしの写実”主義”』展】
 19世紀中葉のFranceで始まった「写実主義」。
 本展では、当館所蔵作品の中から、画家一人ひとりの”主義”がよく反映された写実作品を紹介する。
〔本展leafletより引用〕
 展示作品は全24点。
 キスリング、コロー、シスレー、シダネル、マルケ、ユトリロ、ルノワール、糸園和三郎、金山平三、鬼頭鍋三郎、小磯良平、中山忠彦、野田弘志、和田英作ら著名画家23人に拠る「写実絵画」展。

[11]トヨタ鞍ヶ池記念館前に掲示されている鞍ヶ池アートサロン 本展案内

[12]本展leaflet
                  
[13]ジャン=バティスト=カミーユ・コロー『木立の中の家』1870年

[14]鬼頭鍋三郎『舞妓』1970年頃
                  
【小生comment】
 和田英作『薔薇』1937年作、野田弘志『白根火山』1989年、鬼頭鍋三郎『舞妓』1970年頃、中山忠彦『紅衣』1991年の4点がとくに気に入った。
 但し、鬼頭鍋三郎『舞妓』以外の3点はpostcardもなく本《会報》でご紹介できなく残念だ。
 本企画展は、03月20日迄開催されているのでご興味ある方は是非訪れてご自身の目で直にご覧になってみて下さい。
 きっとご満足頂けるものと確信します。

■続いての話題は、01月27日に名古屋・愛知県芸術劇場コンサートホールにて開催された、ベルリンフィル(BPO)の第1コンマスを務める樫本大進(かしもと だいしん)を中心とするBPO members に拠る Octet の夕べについてである。

[15]ベルリンフィル八重奏団 演奏会leaflet

[16]本演奏会program
                  
その日の演奏曲目は以下の3曲。

(1)    ニールセン(1865-1931)/軽快なセレナード
(2) ドヴォルザーク(1841-1904)/5つのバガテル Op.47(シェーファー編曲 Octet版=世界初演)
(3) シューベルト(1797-1828) Octet in F Major Op.166 / D803
《encore》ドヴォルザーク/5つのバガテル Op.47 から第5曲 Poco Allegro

【小生comment】
 8人のmembers は、流石はBPOの首席奏者(1st Vn、2nd Vn、Vla、Vc、Cb、Fg、Cl、Hornの8人)だけあって超一級の素晴らしい演奏だった
 猶、その日は、このコンサートの前に14時00分から名古屋市内のホテルにて、今人気沸騰のアドラー心理学の権威、岸見一郎氏の講演会を、そして18時45分開演のBPO members に拠る Octet の夕べ開始迄の繋ぎに、伏見・白川公園にある名古屋市美術館にて開催中の『永青文庫~日本画の名品』展(←毎週金曜日は20時00分迄開館!)を見て来た。
 名古屋市美術館『永青文庫~日本画の名品』展の模様は、次回の《会報》にてお伝えする予定なのでお楽しみに!

■さて、今日最後の話題は、前《会報》にて予告した、樺沢紫苑著『脳を最適化すれば能力は2倍になる』の7回seriesの今日はその第1回《1.ドーパミン仕事術‥幸福物質を自在に操り、motivationを上げまくれ!》である。
 
[17]樺沢紫苑『脳を最適化すれば能力は2倍になる』


《1.ドーパミン仕事術/まとめ》
1.脳内物質 dopamine が分泌されると「幸福」を感じる
2.脳に報酬を与えると、motivation が高まる
3.Dopamineの報酬 cycle を回転させることで、目標達成できる
4.程よい難易度の小さな「明確な」目標(= milestone)を刻むことで大目標を達成できる
5.目標を達成した自分を強く image する / 明確に image するほど実現確率は高まる
6.楽しみ乍ら実行することが、成功の最大の秘訣
7.目標達成したら自分にご褒美を与える / それが次の motivation に繋がる
8.目標達成したらそれに満足せず、直ぐに次の目標を設定する
9.脳は challenge を好む / 常に challenge を続けることで自己成長できる〔P.87〕

【小生comment】
 この章の末尾で筆者は、こう締め括っている。
 10年、20年という努力の先に、幸せがあるのではない。
 その努力の階段を上り続けている「今」が一番幸せなのである。
 毎日の仕事の中で、自らのワクワクする瞬間に focus し、自らの potential を高める目標を設定し、自己成長の階段を上り始めよう。
 小生も、これを見習って自己成長を具現化して行きたい。

【後記】昨日、岐阜市中央図書館がある みんなの森 メディアコスモス『熊谷守一』展、一宮市三岸節子記念美術館『びじゅつ動物園』展、安城市歴史博物館『本多正信』展、豊川市桜ヶ丘ミュージアム『冬の情景』展、の4つの美術館・博物館を見て来た。
 これ等の模様は、次回&次々回の《会報》にてお届けする予定である。
 お楽しみに!(^-‘)b♪
 では、また‥。〔了〕
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2017年1月29日日曜日

【時習26回3-7の会 0637】~「松尾芭蕉『野ざらし紀行』〔第7回〕(伊賀上野にて越年)」「01月18日:山種美術館『開館50周年記念特別展/日本画の教科書〔京都編〕‥栖鳳、松園から竹喬、平八郎へ‥』展& 郷さくら美術館 東京『特別展/林潤一の世界‥樹花草々‥』展を見て」「樺沢紫苑『脳を最適化すれば能力は2倍になる』予告」

■皆さん、お元気でお過ごしのことと思います。今日も【時習26回3−7の会 0637】をお送りします。
 時節は、来週末02月04日『立春』。
 前日の『節分』に食べる「恵方巻」の食べる方向は、今年は「北北西」。
 今日は、先ず、ほぼ1か月ぶりに松尾芭蕉の『野ざらし紀行』〔第7回〕をお伝えした後、先月18日に仕事で上京した折、帰途上で立ち寄った二つの美術館の企画展の模様をお伝えする。

■さて今日は、2016年12月25日付【時習26回3-7の会 0632】以来、久しぶりに松尾芭蕉(1644-94)の第一作目となる紀行文『野ざらし紀行』の今回はその〔第7回〕をお送りする。
 前回は、〔第6回〕にて、今から332年前の1684(貞享元)年十月初旬~中旬(新暦11月07日~25日頃)の芭蕉が「名護屋に入程風吟ス」についてお伝えした。
 今回(第7回)は、十二月廿五日(新暦1685年01月29日)に芭蕉は伊賀上野に帰り越年。
 早速御覧頂きたい。

※ 1684(貞享元)年 ※
【済】八月中旬(十一~廿日(新暦1684年9月20~29日頃))‥・江戸深川の草庵を門人千里(ちり(=苗村氏))を伴い、東海道を上方を目指して出立。
【済】八月二十日過ぎ(新暦09月30日過ぎ)‥・小夜中山を越える
【済】八月晦日(新暦10月08日(猶、八月は小の月につき晦日は29日) ‥・伊瀬外宮を参詣
【済】九月八日(新暦10月16日)‥・伊賀上野着、兄半左衛門宅に滞在 ‥・千里の故郷、大和国竹内村千里宅を訪問、吉野山に登る
【済】九月下旬(新暦10月28日~11月06日)‥・今須・山中を経て大垣へ‥谷木因亭に泊す
【済】十月初旬~中旬(新暦11月07日~25日頃)‥・伊勢の多度権現、桑名本統寺を経て熱田へ
【済】十月下旬(新暦11月25日頃~12月06日)‥・名古屋へ赴く、その後再び熱田へ
【今回(第7回)】十二月廿五日(新暦1685年01月29日)‥・伊賀上野に帰り越年

※ 1685(貞享02)年 ※
 二月(初旬から中旬廿日迄(新暦03月05日~03月24日)) 伊賀より奈良へ、二月堂の行事を拝す
 因みに、東大寺二月堂の修ニ会(しゅにえ(=おみずとり))は二月一日~十四日(現在は、新暦03月01~14日に行われる)
 二月下旬(廿一日~晦日(新暦03月25日~04月03日)) 京都鳴滝の三井秋風の山荘に遊ぶ
 三月上旬(朔日~十日(新暦04月04日~13日) 伏見西岸寺に任口上人を訪ねる
 三月中旬(十一日~廿日(新暦04月14日~23日)) 水口の駅で服部土芳に逢い数日滞在、のち名古屋へ向かい熱田の桐葉亭へ
 四月四日(新暦05月06日) 鳴海の下郷知足を訪ねる
 四月五日(新暦05月07日) 熱田へ戻る
 四月九日(新暦05月11日) 再び鳴海へ赴く
 四月十日(新暦05月12日) 鳴海を発ち、江戸へ向かう
 四月下旬(廿一日~晦日(新暦05月23日~06月01日)) 木曾・甲斐を経て江戸へ帰着

《原文》
 爰(ここ)に草鞋(わらぢ)をとき、かしこに杖を捨(すて)て、旅寝ながらに年の暮(くれ)ければ、

年暮ぬ笠きて草鞋はきながら

といひゝゝも、山家(やまが)(注1)に年を越(こし)て、

誰(た)が聟(むこ)ぞ歯朶(しだ)(注2)に餅負(お)ふ丑の年

《現代語訳》
 此処に草鞋を解き、彼方に杖を捨て、旅寝の儘に年が暮れて仕舞うと‥

【意】笠を着た儘、草鞋を穿いた儘の旅の出立(いでた)ちの恰好の儘で年が暮れて仕舞ったヨ
【季語】「年暮る」:冬
【解説】旅人として慌しく年が暮れた感慨を読んだと解したい

 と言いつつも、山里の家(=実家)にて年を越し‥

【意】誰の婿さんだろう?/牛の背にシダ(=羊歯)の葉を添えた鏡餅を背負わ(オワ₌おわ)せて、その「牛(=ウシ)」を「追っ(=オッ=おっ)」て行くのは‥/今は正に「丑(=ウシ)年」の正月に
【季語】「丑の年」:新年
【解説】俳論『三冊子』に「此(の)句ハ、冬の日の年の歳旦(₌元旦)也、此(の)古体に人の知らぬ悦び有り、と也」とある

 「古体」とは、「おふ」が「(背)追ふ」と「牛を追ふ」、「うし」が「牛」と「丑」の掛詞になっていることを指す

《語句》
(注1)山家(やまが):故郷の伊賀上野を指す。竹人『全伝』に「尾張伊勢路を経て、末の冬廿五日又いがにあり」とある。
(注2) 歯朶(しだ):羊歯/シダ植物の総称/餅に添える

【小生comment】
 『野ざらし紀行』の次回〔第8回〕は、「二月(初旬から中旬廿日迄(新暦03月05日~03月24日)) 伊賀より奈良へ、二月堂の行事を配す」なので、三月上旬にお送りする予定である。
 お楽しみに!

■01月18日は、勤務先の取引金融機関2行と、現在進めている三河湾での免許事業でお世話になる国と地方公共団体の外郭団体、そして勤務先の最大の取引先の日本法人東京事務所の4箇所に年始挨拶の為上京した。
 そして、3時過ぎに用事を済ませた小生、広尾にある山種美術館と中目黒にある郷さくら美術館東京の2つの美術館を訪ねた。

【山種美術館『日本画の教科書〔京都編〕‥栖鳳、松園から竹喬、平八郎へ‥』展】
 本展は、山種美術館の開館50周年記念の特別展である。
 本展leafletに「今回は京都画壇、続く次回展では東京画壇と2回に分けてご紹介する。近代日本美術史を語る上で欠かせない名画ばかりを取り揃えた、正に『日本画の教科書』とも呼べる特別展を開催する」と謳っている。

[01]山種美術館美術館の最寄りの駅 JR山手線「恵比寿駅」

[02]山種美術館入口の本展案内看板
                  
[03]本展leaflet

[04]菊池芳文(1862-1918)『「花鳥十二ヶ月」《二月》』明治-大正前期
                  
[05]竹内栖鳳(1864-1942)『班猫』1924年

[06]同『鴨雛』1937年頃
                  
[07]上村松園(1875-1949)『砧』1938年

[08]同『牡丹雪』1944年
                     
[09]村上華岳(1888-1939)『裸婦図』1920年

[10]小野竹喬(1889-1979)『晨朝』1969年
                  
[11]同『冬樹』1976年

[12]山口華楊(1899-1984)『生』1973年
                  
【小生comment】
 ホント、素晴らしい傑作ばかりだった。
 次回の『日本画の教科書〔東京編〕』も是非見たくなった。
 3月に見るべく計画中である。
 これもお楽しみに!

【郷さくら美術館 東京『特別展/林潤一の世界‥樹花草々‥』展】
 当館は、2012年開館と新しい美術館である。
 Internetで本展「林潤一の世界」のsampleの絵が気に入ったので見て来た。
 以下に、主な展示作品をご覧に入れる。

[13]郷さくら美術館 東京 入口

[14]本展leaflet
                  
[15]林潤一『肥後椿』2000年

[16]同『紫陽花』2000年
                  
[17]同『冨士晴嵐』2005年

[18]同『山高神代桜』2012年
                  
[19]伊達 良『さくら川』2013年

【小生comment】
 いかがでしたか?
 なかなかいいでしょ!?
 今回初めて訪れたが、山種美術館がある日比谷線恵比寿駅の隣駅の中目黒役から徒歩3分の所にある。
 これから上京した折には、結構数多く訪問しそうな美術館になりそうだ。(^^;

■今日最後の話題は、樺沢紫苑著『脳を最適化すれば能力は2倍になる』の予告編である。
 本書は、7つの脳内物質について、その役割とそれ等のbalance良い活用により『能力を2倍にする』ことが出来ること説明したbusiness書。
 まだ取り寄せたばかりの本で読み出したばかりなので全容の感想をお伝えすることは出来ない。
 ただ直観だが、なかなかいい本と感じたので、次回から複数回に分けてご紹介して行きたい。
 今日は先ず、著者の樺沢氏が本書を上梓した趣旨を述べた序章から一部(P.16)を引用してご紹介する。
 「脳の仕組みに適った仕事術をして頂きたいと思う。
 脳が自然に dopamine を出すことを促せば、motivation が上がる。作業効率や学習効率、更には記憶力迄 up する。
 つまり、生活習慣や働き方を変えるだけで、あなたの能力が大幅に引き上げられ、仕事の効率も質も大きく改善される。
 こうした作用は dopamine に限らず「7つの脳内物質」をbalance 良く活用すれば、先ず stress を減らすことが出来る。
更に、脳の機能に match して、頑張り過ぎた身体を救い、鬱病になる危険性も激減する。
 これ等「7つの脳内物質」は、夫々違った役割と活用方法がある。
 本書では、この7つ「dopamine/noradrenalin/adrenaline/serotonin/melatonin/acetylcholine/endorphin」について解説する。
 この「7つの脳内物質」こそが、あなたの motivation や働き方を変え、あなたの人生迄変えてくれる物質である。(P.21)
 これ等を出来る限り balance 良く実践することに拠り、理想的な脳内物質の状態が実現する。
 結果として、あなたの「脳と身体は『健康』」となり、あなたの「潜在能力が100%、或いはそれ以上引き出される」のである。(P.30)」

【小生comment】
 本書は、医学に疎い小生にも非常に解り易く説明してくれている。
 次回は、先ず dopamine についてご紹介する。
 お楽しみに!

【後記】今日最後は、01月18日に上京する日の朝、豊橋駅の concourse に展示されていた『鬼祭り~赤鬼像』をご紹介してお別れしたい。

[20]豊橋駅 concourse に置かれた『鬼祭り~赤鬼』
                  
 では、また‥。〔了〕
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